アイコスを売るフィリップモリスの株急落

アメリカのタバコ会社、フィリップ・モリス・インターナショナルの株価が、19日に前日比16%安と暴落している。
加熱式タバコとして一時期流行りを見せたアイコスが、日本での販売が鈍くなったのが原因とみられているそうだ。

煙が出ない革新的なタバコ、従来の紙巻きタバコよりも健康被害が少ないと謳われ、普通のタバコはダメだがアイコスならOKとする飲食店が出るなど、一時は日本でブームを巻き起こしたのだ。
しかし、実際に本当に健康被害が少ないのかという点は微妙と言わざるを得ない。
研究結果を出しているのはどこもタバコ会社の研究機関であるし、煙が出ないと言いつつも煙自体が危険なのではなく、そこに含まれている物質が危険なのだ。
タバコを吸う人が喫煙所でしっかり吸っていても、出てきたあとの呼気や体内に吸収された後に空気中に放出される分、髪や衣服に付着している有害物質までは除去できていないように、結局のところ健康被害がどの程度抑えられているのかは微妙なところだ。

そういった部分が取りざたされたのかは不明だが、日本での不振からか、投資家からは加熱式タバコの開発や市場に対する疑念が高まり、今回の急落に至ったのではないかとされている。
アイコスでたばこの臭いが減っても、その分アイコス独特の甘ったるい匂いが遠くまで届いて非常に臭いと言う人もいるようで、愛煙家と禁煙派の溝は埋まりそうにない。
投資家たちも、このような状況が長く続けば、いずれ愛想を尽かすかもしれない。