出光の株とお家騒動に関して

出光のお家騒動が続いています。創業家と現経営陣の対立です。

現経営陣が昭和シェルと統合しようとし、創業家がそれに反対しているというものです。このお家騒動はただただ長引いてしまっています。

出光創業家は約28%の出光株を保有しています。しかしこれでは、合併決議を単独で否決できません。お互いに、この保有率に関しても争っている感じです。

以前、現経営陣が独断で、公募増資を行ったこともありました。その事に対して創業家は訴えていたのですが、その訴えは却下されてしまいました。しかし未だに、どちらが勝つということもなく続いてしまっているのです。

流れとしては2015年11月に合併で基本合意しましたが、16年6月の出光の株主総会で、33,92%の株式を保有する創業家が、企業文化の違いなどを理由に、合併に反対しました。この時には拒否できるだけの議決権がありました。この株式の保有率を下げることを目的に、現経営陣が4800万株を新たに発行したのです。

その結果、保有率が今は下がってしまっています。創業家代理人である、鶴間弁護士は合併反対の方針は変わらないと以前言っていましたが、今もそうなのでしょう。

しかし、株の保有率で争って、強引に、可決に持っていくというのは良くないことだと思います。話し合いができていないからです。

わかってもらえないならもういい、と強引に進めては、亀裂が走る一方です。亀裂どころか真っ二つになってしまうかもしれません。違う会社と一緒になるということは、難しいことです。その新しいことが正しいことなのかどうなのかは、両方の意見が出てしまうのでしょう。しかし、出光にとってどうなのか、と考えた時に、創業家の気持ちの方がどうしたって理解できます。企業文化の違う会社と一緒になるというのは、拒絶したいものです。

この先、どうなっていくのか、平和な解決の方向に向かえばいいのですが。ただただ見守っていきたいと思います。