資産運用で人気の株取引

近年、資産運用として最も人気を集めているのは株取引です。日経平均株価は右肩上がりで20世紀後半にあったバブル景気に記録した株価の連続値上げの更新まで記録しています。では、なぜここまで株取引は人気を集めるに至ったのでしょうか。大きな影響を与えているのは、インターネットの発達です。従来まで、資産運用を行う際にはわかりやすい不動産関連の取引が主流でした。不動産関連が資産家に好まれたのは、不動産の業務を専門の業者に委託することで、不動産の所有者本人がほとんど何もしなくても投資を継続できたからに他なりません。例えば、収益物件として不動産を購入した場合には、その不動産の管理が非常に面倒になってしまいます。そこで、その不動産を管理会社に預けて、不動産に関連する業務をすべてこれらの会社に任せるわけです。こうしておけば、資産家が率先して取引をしなくても安全に運用することができます。従来まで、株取引にはこうした不動産のような安全で気軽な運用ができませんでした。まず、株取引の取引単価が高かった影響があったからです。昔は、こうした企業に関連する証券は高価なものであると考えられていましたので、素人では手が出しづらい側面がありました。実際に、取引単位として一回当たりの取引で100株から1000株程度を購入しなくてはならないことが普通だったのです。ところが、インターネットが発達して気軽に証券会社の口座を開設できるようになってからは、より顧客を取り込むように証券会社や上場企業も努力を開始しました。単元未満株の制度を利用して、たった1株だけを購入できるようにし、基本的な資金を非常に小さくできるように工夫をしたわけです。これによって、いままで企業の証券などに全く興味の無かった層に対しても証券の魅力が広がりました。また、近年では取引をした人が自力で確定申告をしなくても良いように、特定口座を提供している証券会社が当たり前になりました。投資で利益を得た時に一番困るのは、確定申告をすることです。税金の計算は非常に複雑で、サラリーマンなどで働いている人は自身の収入と投資の利益を合算してどの程度の税金を支払うのかを考えなくてはいけません。こうした面倒なことを投資家に差せないように、証券会社側が率先して税務の処理を行ってくれる証券口座が登場しました。これをインターネット上で提供することによって、広く多くの人に認められるようになったわけです。