資産運用を行うなら株か投資信託か

これから資産運用をはじめようと考えている方は、まず、何に投資しようか、そこから悩むこととなるかもしれません。資産運用の対象となる金融商品は数多くありますが、資産運用初心者の方にとって、最初に思い浮かぶのは株、そして投資信託(略して投信)ではないでしょうか。


この2つのどちらが資産運用の対象として適切かは、資産運用を行う場合の目的や、目標とする収益等によっても変わってきますので、一概にどちらがよいとはいえません。
そこで、ここでは、初心者の方のリスクを軽減するという側面を重視して、分散して資産運用できるのは、どちらかという視点から、考えてみます。

資産運用をこれまで行ったことのない方は、どうして資産運用に踏み出すことができないのでしょうか。それは、リスクをとること、端的に言いますと、資産を運用するはずが、逆に減ってしまう、場合によっては、資産運用にあてたお金をすべて失ってしまうことへの不安がある場合が多いと思います。

では、その不安を減らすには、どうしたら、よいでしょうか。リスク軽減の1つの方法として、分散投資という手法があります。

例えば、100万円の資産を1つの会社の株式にすべて投じることは、分散した資産運用とはいえず、もしその会社の業績が大きく悪化したような場合には、資産は大きく減ってしまうことになります。

しかし、いくつもの会社の株式を組み込んだ投信を100万円分購入したような場合には、たとえその組み込まれた会社の業績が1社大きく悪化したとしても、1つの会社にすべてをかけた場合と比べて、資産が減少するリスクは小さくなります。

これが、分散して資産運用するということです。もちろん、自分で個別の銘柄を選んでいくつも保有することも分散した資産運用にはなりますが、1銘柄を購入するのに、それなりの元手が必要となることを考えますと、多くの株式を組み込める投信という商品は、資産の分散という面でメリットがあるのです。

このため、資産運用の初心者には、投資信託をおすすめする場合が多くなります。そして、この投信のもう1つのメリットは、投信積み立てなど、月々、少額(1万円程度)から、積み立てて資産を増やしていくことのできる商品がたくさんあることです。これも分散した資産運用を重視する観点からしますと、一度に資産の多くを投資するのではなく、毎月少しずつ購入していくことで、時間の分散により、リスクを減らすことができます。

もちろん、投信にも、運用時に手数料がかかることなど、デメリットはありますが、リスクを減らすという視点から見ると、非常に魅力のある商品と言えるでしょう。