出光興産の新株発行

蒸し暑い日が続いていますね。

僕は昔から暑さに弱くて、夏場は身体も重いし頭もいまいち働かないので日々をギリギリ乗り切るという感じです。食欲もほとんど無くて、そうめんとゼリーが主食になっています。そうめんはすぐに飽きるので色々な食べ方を試して何とか延命しているのですが、ゼリーはいくら食べても飽きませんね。1日3食ゼリーを食べても飽きません。特にみかんゼリーなら一生でも食べ続ける自信があります。

 

 

そんな夏バテ気味の日々なのですが、株の動きは忘れずに追っていかないといけませんね。最近気になっていた出光興産のお家騒動において注目すべき動きがありました。

 

そもそもこの出光興産のお家騒動がどういったものかと言いますと、出光興産と昭和シェル石油の合併を実現させたい出光の経営陣と反対派の創業家サイドが対立しているというものです。創業家が合併に反対している理由は、出光興産と昭和シェルの企業体質の違いです。出光創業家が掲げた企業理念は「家族主義」というもので、社員を家族のように扱い雇用を守るものです。そのため出光には労働組合がありません。対して昭和シェルには労働組合が2つ存在します。この相対する企業同士が合併したらどうなってしまうのか・・・?創業家が反対するのも納得出来ますね。

 

こういった経緯で出光興産と昭和シェルの合併は膠着状態にあるのですが、この度、出光の経営陣が合併実現に向けて強行策に出ました。大株主である創業家の持ち株比率を下げるために4800万株の公募増資を表明したのです。新株が発行されると創業家の持ち株比率は33.92%から26%に下がり、株主総会創業家が合併議案を否決出来なくなります。創業家は新株式発行の差止め申し立てをしたが却下され、即時抗告。しかしこれも東京高等裁判所に棄却されました。

 

この話に問題は沢山あるのですが、公募増資の話を大々的に出したのは株主総会の直後だと言うのに驚きです・・・

これは騙し討ちにしか思えませんよね

平然と株主総会を終えてすぐに発表なんて・・・

 

この裁判直後に株主総会を開催するのでは?と疑ってしまいます。それはもう確実に創業家への発言権を剥奪する目的だけの公募増資ってことになりますよね・・・

出光の今の経営スタイルにはがっかりです・・・

 

しかし裁判で認められ優勢なのは経営陣ですもんね・・・

出光興産経営陣の思惑通りに新株が発行されると昭和シェルとの合併実現が近付きますね。私個人的にはこの合併にはやはり疑問が残ってしまいます。創業家の掲げる社員を守る企業体質が合併により変わってしまうのは非常に残念な事です。創業家の持株比率が下がっても創業家以外の株主も合併に反対する可能性もありますので、今後の展開を見守りたいですね。